認証部会の取組み
兵庫県認証食品について
1 制度創設の背景
兵庫県は、広大な県土を有し、地域特有の様々な里・山・海の幸(特産物)が数多く生産される“おいしい食材の宝庫”である。
ところが、近年のBSEや鳥インフルエンザの発生、食品の偽装表示等の一連の食品事件を契機に、食品に対する不安感や不信感が高まり、県産食品が持つ本来のおいしさ等が十分に評価されにくい状況があった。こうした状況に対応するために、平成16年7月に「ひょうご食品認証制度」を創設し、安全、安心で個性・特長がある県産食品を「兵庫県認証食品」として認証している。
当協議会ではこの趣旨に賛同し、兵庫県認証食品の生産・流通・消費を拡大する事業を展開している。
2 制度の概要
【1】根拠
食の安全安心と食育に関する条例(H18.4.1施行)
【2】申請対象
兵庫県産の農林水産物及びこれらを主原料として製造された加工食品
※加工食品は原則として兵庫県下の事業所で製造されたものに限る。
【3】認証基準
※①~③を県が第三者機関の意見を踏まえて審査・認証する。
- ①
- 『個性・特長』:
環境に配慮した生産方法、品質等の個性や特長があること。
次の、ア~ウのいずれかが確認できること。
ア.生産方法に関する個性・特長(環境への配慮等)がある。
イ.品質に関する個性・特長(糖度等)がある。
ウ.県民から高い信頼を得られる個性・特長(地域性・食べ方等)がある。
- ②
- 『安全性の確保』:
食品衛生法等の法令基準が遵守されていること。
※申請段階及び出荷・小売段階で県が検査を実施。
- ③
- 『安心感の醸成』:
生産者が生産履歴を開示する仕組みを整備していること。
【4】実施体制
- 2.
- ア: ひょうご食品認証制度推進に係る有識者会議〈年2回程度〉
〔学識経験者、消費者、流通関係者、生産者、マスコミの代表で構成〕
(ア) 審査基準、認証期間その他の重要事項の審議
(イ) 県産食品の認証の促進方策の検討
(ウ) 制度の適正な運営のための検討
イ: ひょうご食品認証審査に係る有識者が意義〈年3回×4審査会〉
食品区分(農産物、畜産物、水産物及び加工食品)毎に設置。
〔専門知識を有する実務者で構成〕
(ア) 審査基準の検討(推進委員会の承認を要する。)
(イ) 申請食品の技術的審査
3 2つの認証食品ブランド
兵庫県認証食品は、具体的な審査基準によって「ひょうご推奨ブランド」と「ひょうご安心ブランド」の2種類のブランドに分類されます。
審査・認証はブランドごとに受けることになります。
(※ただし、1つの商品につき、2つのブランド認証を同時に保持することはできません)
審査を受け、認証を得ると、商品等に認証マーク(下記参照)の使用が可能となります。
環境に配慮した生産方法・品質・地域性などの個性・特長があり、かつ法令の遵守・生産管理体制などが整備された食品です。
農産物・畜産物・水産物・加工食品、それぞれの属性に応じて個別に審査基準を設けており、その属性に応じて審査・認証を受ける必要があります。
ひょうご推奨ブランドの審査基準に加えて、化学肥料・農薬の使用を5割以上減らし、残留農薬・抗生物質等が国の基準の1/10以下とするなど安全性が高く、出荷記録による管理を徹底した安心感のある食品です。
審査基準には、HACCP(※1)等の外部認証やトレーサビリティ(※2)の概念を取り入れています。
- ※1
- HACCP:食品製造工程において発生する危害を想定し、その発生を防止するための監視方法を定めて、効果的かつ効率的に衛生管理する方法で、国際的に高く評価されているシステムです。
- ※2
- 兵庫県では取り扱う食品を識別するための「ロット管理」としてトレーサビリティガイドラインを定めています。
4 兵庫県認証食品の認証数
2,356食品(R6年8月現在)
農産物 : 1,667食品(うち、安心ブランド農産物1,208、推奨ブランド459)
畜産物 : 40食品(うち、安心ブランド畜産物5、推奨ブランド35)
水産物 : 26食品(うち、安心ブランド水産物1、推奨ブランド25)
加工食品 : 623食品(うち、安心ブランド加工食品32、推奨ブランド591)
合計 : 2,356食品(うち、安心ブランド1,246、推奨ブランド1,110)
5 認証食品申請について
生産者等が認証取得を希望する場合は、地域を管轄する県民局に申請書の提出が必要です。
なお、申請にあたっては、食品の属性に応じて別途、添付書類が求められます。
詳しくはお近くの県民局にお問い合わせください。
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申請受付期間 |
審査時期 |
第1回 |
毎年4月1日から5月15日まで |
毎年5月中旬から7月中旬頃 |
第2回 |
毎年7月1日から8月15日まで |
毎年8月中旬から10月中旬頃 |
第3回 |
毎年10月15日から12月15日まで |
毎年12月中旬から3月上旬頃 |